ホームジムの作り方 費用やおすすめの筋トレ器具など

俺は2020年に筋トレにハマり、PUMP UPという月額8,000円の24ジムに週4〜5日通っていた。翌年以降はジムも行かず家トレもしていなかったが、運動不足が深刻になってきたのでホームジムを作った。

この記事では、俺がワンルームマンションの部屋に作ったホームジムの費用や、使用している器具などを紹介する。

概要


この記事で紹介するホームジムはかなり簡易的なもので、できる種目数は少ない。その代わりかかる費用は少なく、場所もあまり取らない。ベンチプレス、ベントオーバーローイング、アームカールなどの基本的な種目は問題なくできるので、俺のような『ジムに通うのは面倒だが自重では物足りない』という人にはちょうどいいと思う。

俺はワンルームマンションに住んでいるが、特に邪魔にならずに置けている。このホームジムの他には、セミダブルの布団や、幅140cm x 奥行き60cmのデスクやギター2本も置いているが、だいたいこれで限界くらいだ。さらに本棚1個くらいなら置けそうだが、ソファや大型テレビを置くスペースはない。人が泊まる際にはベンチをどけて寝る場所を確保する必要がある。

ホームジムのメリットとデメリット

以下にホームジムのメリットとデメリットを挙げていく。

メリット

・いつでも筋トレができる
・ジム代がかからない
・屁が好き放題こける
・人の目が気にならない

1つ目は、デスクで作業しているすぐとなりに筋トレ器具があるため、着替えてジムに行く手間が一切なくなる。ジム通いだと、冬場の寒いときにも外に出なくてはならず、サボる原因にもなる。

2つ目は、ホームジムは初期投資以外にはお金がかからないので節約になる。バーベルやプレートやバーベルラックは壊れたり消耗したりするものでもないので、修理費なども考える必要はない。バーベルプレートの欄にも書いたが、バーベルやバーベルプレートは鉄製のものを選べばもし売るときにも買値からそこまで値段は下がらない。

3つ目は、ジムと違って好きなタイミングで屁がこける。冗談のような理由だが、実際にジムで屁を我慢しながら筋トレをするのは大きなストレスであり、集中力を欠く原因にもなる。ホームジムなら、インターバル中だろうがバーベルを持ち上げる瞬間だろうが好きなタイミングで屁をこけるので、開放感がある。

4つ目は、ジムと違って人目が気にならない。ジムではどうしてもある程度人目が気になるが、それを気にしてマスクなどをしたら、今度は息が苦しくなる。ホームジムなら、服装もどうでもいいし、叫んだりもしやすい。

他のメリットとしては、気楽に合トレができるということ。以前友達が来たときにこのホームジムで合トレをしたが、すごく楽しかった。家で過ごしていてその場でできるので本当に手軽だ。

デメリット

・場所をとる
・物が増える
・多少の音が鳴る
・事故ったときに命に関わる

一番のデメリットは場所を取るということだ。部屋の3/1か1/4程度はホームジムに占領されることは受け入れないといけない。また、常に筋トレ器具が目に付くので、気が散ったり、人が来たときに気になるという人はやめておいたほうがいいだろう。重いものなので、毎回片付けること前提で作るのもおすすめしない。好きなときにすぐ筋トレできるというメリットを活かすためにも、基本的にはそのまま放置しておいて使うのがいい。

2つ目は物が増える。俺はよく引っ越しをするが、今回このホームジム一式を所有してしまったので次の引っ越しが多少億劫になっている。ミニマリストはまずやめたほうがいいだろう。筋トレをやめる、もしくはたくさんの種目をやりたくてやっぱりジムに通う、となった場合、買い揃えた道具の処分が面倒になるので注意。

3つ目は多少の騒音。ベンチプレスやスクワットでバーベルをラックに戻す際にはどうしてもガチャンという音が鳴る。ホームセンターでゴムを買ってきてバーベルラック部分に貼り付けているが、実はこれはあまり効果がない。ただこのガチャンという音は、床にドシンと響くうるささとは少し違うようだ。後者に関してはジョイントマットが防いでくれているのか、今のところ苦情は来ていない。ダンベルでインクラインカールをして、ダンベルを床に置く際には注意したほうが良いだろう。デッドリフトはさすがに音がうるさすぎるのでできない。

4つ目は命に関わる。基本的に一人でのトレーニングとなるので、ベンチプレスなどでセーフティの高さを間違えて設定したまま潰れるとギロチンとなり大変危険。なので俺はこのホームジムを作ってから一度も、ベンチのマックスに挑戦したことはない。この記事で紹介しているバーベルラックはセーフティがかなり短く、潰れる際にはうまくセーフティにバーベルを誘導しながら潰れなければいけない。ベンチプレスで失神するという例もあるようで、そうなったら誘導が利かず肋骨部分にバーベルが落ちて大変なことになる。毎回、誰も助けてくれない状況でのトレーニングであることを忘れずにいる必要がある。

初期費用は約6万円

このホームジムを作るためにかかった費用は以下。

・ジョイントマット 60cm x6 約1.8×1.2m 3,500円
・アジャスタブルベンチ 7,500円
・バーベルラック 8,000円
・バーベルシャフト 160~180cm 8,000~9,000円
・バーベルプレート 20kg (10kg x2) 10,000円
・バーベルプレート 20kg (10kg x2) 10,000円
・バーベルプレート 10kg (5kg x2) 4,000円
・バーベルプレート 5kg (2.5kg x2) 3,000円
・ダンベル 20kg (10kg x2) (2.5kg x4, 1.25kg x4kg, バーベルプレート兼用) 7,000円

3,500+7,500+8,000+9,000+10,000+10,000+4,000+3,000+7,000=62,000円

中古で揃えるともっと安くなると思うが、他人の汗で錆びたようなものは嫌だったので、俺はすべて新品で揃えた。これらにクリップ式のカラー、アブローラー、トレーニンググローブ、ベルト、エルボーサポーターなどを含めても7万円はかからない。

月8,000円のジムなら、7ヶ月分程度。俺の家の近所の24ジムは入会費が1万円以上かかるので、入会することはなくすぐにホームジムを作り始めた。試しに作ったとしても、8ヶ月程度使えばもとは取れる。ただ、ジムには何十種類ものマシンがあるので、単純な比較はできない。

買い揃えるべき筋トレ器具

ジョイントマットは60平方cm

30平方cmのものだと継ぎ目が多くなるので60平方cmをおすすめする。60平方cmのものを2 x 3で並べれば1.2 x 1.8平方mになるが、分離型バーベルラックとアジャスタブルベンチを置くのにぴったりの大きさだ。約半年使用して破れたりはしていないので、基本的に消耗品ではないと思う。


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ベンチはアジャスタブル

フラットベンチのが少し安くて省スペースだが、できる種目が大幅に減るのでアジャスタブルベンチをおすすめする。


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バーベルラックは分離型でいい

最もお金がかかり、選択肢も多いのがバーベルラックだと思う。最初はハーフラックの購入を考えたが、あまりにも大きく、値段も2万円以上したのでやめた。はじめてのホームジム作りでサイズ感もわからないまま大きな買い物をするのは怖い。

結果的に今使っている分離型のラックで十分だった。ベンチプレスでバーベルをラックに戻すときはそこそこグラッと揺れるが、すごい音が鳴ったり倒れかけたりはしないので気にならない。この分離型バーベルラックはバーベル置きの高さの調節が面倒(セーフティのところの調節器具を同時に弄る必要がある)で、懸垂やスクワットができる高さに設定する気がおきない。ハーフラックならその点便利だと思うので、ちゃんと懸垂やスクワットをやりたい人はハーフラックを買うほうがいいだろう。だがその場合、この記事で紹介しているジョイントマットなどのスペースでは収まらないことになると思う。


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バーベルシャフトの長さはできれば180cm

購入前にバーベルの長さでかなり悩んだ。結論としては、一般的な成人男性なら180cmのバーベルを買っておけば間違いない。

俺は最初140cmのバーベルと160cmのバーベルで迷ったが、ベンチプレスをやるなら140cmは論外だ。俺は160cmのバーベルを使っているが、ベンチプレスをやっていて軌道がブレると、セーフティとバーベルに手を挟まれることがある。その際には骨までは折れないが、グローブをつけていても血が出る傷になる。かといってベンチ台の幅を広げると、今度はバーベルにつけたプレートの部分がセーフティにあたるようになり、どちらにしても窮屈だ。168cm/56kgで骨格が小さめの俺でもそんな感じなので、170cm以上の普通体型の成人男性は160cmのバーベルシャフトでベンチプレスは窮屈すぎてまともにできないと思う。180cmのバーベルは結構な幅になるので、軌道がぶれて壁にぶつけて穴が開けないように、十分壁と離して設置することをおすすめする。

ダンベルのプレートと兼用するために、プレートスリーブの径はオリンピックタイプではなく28mmがおすすめ。


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持ち手部分の延長方法


現在俺は160cmのバーベルシャフトの、プレートを付ける部分にゴムを巻き付けてテープで固定し、手幅を多く取れるように延長している。実質180cmのバーベルシャフトと同じくらいの手幅になっているはずだ。その代わりプレートを付けられる幅がだいぶ狭くなっているが、10kgプレートや15~20kgプレートなどの幅が狭くて重いプレートを使えば最大で80kgくらいはつけられると思う。俺はたぶん一生かけてもベンチ80kgを上げられるかわからないので、この重量で十分だ。

細かい話だが、プレートを付ける部分がスクリューになっているタイプはクリップ式カラーが付けづらい代わりに外れづらい感じがある。


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プレートは鉄製

プレートは鉄製をおすすめする。掴みやすくて取り回しやすく、見た目もいいので筋トレのモチベが上がる。売ったときに買値からあまり下がらないというメリットもある。鉄製バーベルプレートのメーカーはGronGが安いようだ。10kg以上はFIELDOORが安いが、ツヤ具合がGronGと合わないのでIrotecがおすすめ。


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俺は160cmバーベル+セメントプレート40kg(10kg ×2、5kg x2、2kg ×2)のセットを買ってしまい、10kgプレートは未だにセメントのものを使っている。バーの重さが6kgで、キリよく10kgにするために2kgプレートがついているが、すべて鉄に統一したいので2.5kgプレートに変えるつもりだ。セメント製のプレートは安価だが無駄に大きく、持つと滑りやすいので取り回しがしにくい。届いて段ボールから出すと表面になぜか油がついているので、最初に石鹸で丸洗いする必要もある。高級感もなく筋トレのテンションも下がってしまうのでおすすめできない。俺が買ったバーベルとセメントプレートのセットは安いので、セメントでも気にしない人にはいいかもしれない。


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ダンベルはアイロテックの可変式

そんなに刻まないし重量も扱えないので、フレックスベルのような高価な可変ダンベルは不要だった。アイロテックなどのプレート取替式の可変式ダンベルは、プレートをバーベルプレートと兼用できるのが助かる。以下のアイロテックの可変式ダンベルは2.5kgと1.25kgのプレートがセットになっているので、バーベルで刻むときにも使える。


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できる種目

ベンチプレスとベントオーバーローイング

俺はほとんどベンチプレスをやるためだけにバーベルを使っている。とにかくベンチプレスが好きで、最悪ベンチプレスさえできればいいのでホームジムで十分だ。

得意ではないが、バランスを考えて一応ベントオーバーローイングもやっている。上述のように、デッドリフトは騒音がひどいためできない。

ベンチプレスと腕立て伏せの違い

ちなみに俺は腰痛持ち(坐骨神経痛及び梨状筋症候群)で、原因は男性にありがちな、過剰な骨盤後傾だ。そのため、骨盤を後傾させる筋肉群(腹筋、ハムストリングス)を鍛える種目をすると腰痛が悪化する。腕立て伏せ、腹筋・アブローラー、フルスクワット、デッドリフトがそれにあたる。逆に、骨盤を前傾させる筋肉群(大腿四頭筋、多裂筋)を鍛える種目をすると痛みがなくなる。ベンチプレス、パラレルまでのスクワット、ヒップスラストなどがそれにあたる。

腕立て伏せもベンチプレスも主に大胸筋と上腕三頭筋を鍛える種目だが、補助筋(?)として前者は腹筋が鍛えられ、後者は多裂筋が鍛えられるという決定的な違いがある(腕立て伏せは反ろうとする体を丸めるため腹筋を使う、ベンチプレスは丸まろうとする体を反らせるため多裂筋を使う)。なので俺は腕立て伏せをやると腰痛がひどくなり、ベンチプレスをやると良くなる。以上の理由から俺は腕立て伏せではなくベンチプレスをやる必要がある。

インクラインアームカール、ハンマーカール

俺はダンベルを、インクラインカールとハンマーカールのためにしか使っていない。サイドレイズやワンハンドローイングには興味がない。バーベルカールしかしない人はダンベルもいらないかもしれない。俺はバーベルカールではすぐに肩を痛めてしまうので、ダンベル必須だ。

懸垂やスクワットは準備が面倒

自宅では背中トレが大変だと言われるが、この分離型のベンチ台でも、バーベル置きを最大の高さで固定してバーベルに掴まることで一応は懸垂ができる。グリップはオーバーかアンダーの2つしかできない。俺はこのホームジムを作った2024年6月当初、懸垂が3回程度しかできなくなっていた。今はベントオーバーローイングで鍛えられたのでもっとできるかもしれないが、バーベル置きの高さを変えるのが面倒なのでしない。ラットプルダウンができれば最高だが、今の環境ではまずできない。

このホームジムを作った当初はスクワットもやっていたが、結局全然追い込めないぬるい精神だったのでやめてしまった。何度も言うようにこのバーベルラックはセーフティバーが短いので、ちゃんとスクワットをやりたい人はセーフティバーの長いハーフラックか、パワーラックを買ったほうがいいだろう。

その他

これらの道具でダンベルプレス、ダンベルフライ、ショルダープレス、オーバーヘッドプレス、ワンハンドローイング、サイドレイズなどもできるが、種目数が増えると面倒なので俺はやっていない。俺としてはベンチプレス、ベントーオーバーローイング、アームカールあたりができれば十分なので、これ以上良い器具を買うつもりもない。現在はベンチプレス、ベントオーバーローイング、インクラインカール、インクラインハンマーカール、アブローラーをそれぞれ週1で行っている。

まとめ

以上、2024年6月に作って現在もほぼ毎日使っている俺のホームジムの紹介でした。ホームジムを作る際の参考になればと思う。

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