幻覚剤後遺症(アカシア茶/DMT)の症状と対処法

俺は2019年10月に当時合法だったアカシア茶及びアヤワスカアナログという幻覚剤(DMT)を2日連続で使用して事故り、2024年現在に至るまで後遺症が残っている。主な症状はビジュアルスノウ、不眠(自律神経失調症的症状だが便宜上不眠と呼んでいる)、フラッシュバックの3つだが、統合失調症的症状や不随意運動などのハードなものはなく、仕事はもちろんベンチプレスなどの筋トレもできる状態だ。

ビジュアルスノウに関しては別途記事を書き、フラッシュバックや離人症についてはあまり書くことがない。不眠が最も問題で、日本のサイトはもちろん海外のサイトにも情報がなく身体に何が起こったのか今もわからないままだ。なのでこの記事では主に不眠について書いていく。約1万3,000文字あり、同じような後遺症を患っている人くらいにしか需要はないと思うが興味があれば読んでほしい。

幻覚剤事故の経緯

まず俺が後遺症を患うきっかけとなった幻覚剤事故の経緯から書いていく。俺が使用したアカシア茶という幻覚剤(別名はアヤワスカアナログ、幻覚剤の種別はDMT)で、2019年前後にネットであるスピリチュアルリーダー気取りの男が「日本で合法的に強力な幻覚剤を使う方法」として広め、当時そういった界隈で話題になっていた。使用法としては、アカシアの木の根っこを輸入して規定の方法で煮出してMAOIという向精神薬と同時に服用することで幻覚剤としての効果が出るというもので、単体では幻覚剤としての作用はないとされている。俺は2019年春頃に『千葉のオカマ』という因縁のある人物を通じて、その薬物の存在を知った。10代の頃から明晰夢、体外離脱、瞑想などを実践していて精神世界に興味があった俺はすぐに興味を持ち、夏頃にアカシアコンフサ(アカシアという木の根っこの粉末)をアメリカのサイトから輸入、オーロリクスという向精神薬(MAOI)をオーサカ堂で輸入した。当時あった様々なアカシア茶に関するサイトを参考にして、アカシア粉末を煮出すために必要なクエン酸やコーヒーフィルターなども揃えた。

これまで薬物経験がなかった俺はよく下調べもせず、10月3日に初摂取、トリップの凄さに興奮して翌日も連続で摂取し、2日連続摂取となった上に2日目は適当なブログの記事を鵜呑みにしてグレープフルーツジュースで飲んだ。トリップ後、グレープフルーツに含まれるフラノクマリンという成分によって半減期が延長されている状態で、味噌汁、エビオス錠などの発酵食品(チラミン含有)を摂ってしまい、数時間後、じっとしていても脈180、血圧180、パニック、顔面紅潮、手足の極度の冷え、幻覚の状態になり、救急車を呼んだ。それらの症状はチラミン中毒かセロトニン症候群によるものだと思われる。病院の検査では異常はなく徒歩で帰宅したものの、極度の不安感、パニック、離人感、幻覚、情緒不安定状態で、眠ると幻覚とパニックが襲ってくる感じがして3日間眠れなかった。限界が来て気絶するように眠り、その後1週間それらの地獄のような症状が続いた。その後少しましになり、酒を飲んだりジムに行ったり働くようになったが、半年〜1年間は不安、離人感、不眠、フラッシュバックに苦しめられた。5年経った今でも、ビジュアルスノウ、不眠、フラッシュバックなど主に3つの後遺症が残っている。ビジュアルスノウに関しては1日目の時点で患ったのか、2日目の事故以降からなのかはっきりしない。

アカシア茶の使用法について簡単に書く。まずアカシアという木の根っこ(これにDMTという幻覚成分が含まれている)をクエン酸などで煮出し、コーヒーフィルターで濾過して飲める状態にする。それを飲むだけでは胃の中のモノアミン酵素に分解・阻害されてしまい幻覚剤としての効果が出ないが、同時にオーロリクス(モクロベミド)というMAOI(可逆性モノアミン酸化酵素A阻害薬)を飲むことで効果が出るようになる。オーロリクスは発酵食品との相性が非常に悪く、薬が抜けるまでに納豆やチーズなどの発酵食品を摂ると高血圧などの重大な副作用を起こすので日本では処方されていない。発酵食品に含まれているチラミンという成分を分解できなくなることで起こる症状のため、チラミン中毒と呼ばれる。

以下が俺が摂取した各材料の分量だ。

10月3日 15:00 アカシアコンフサ 3g、クエン酸2.5g、オーロリクス150g→1~3時間くらいかけてトリップ
10月4日 15:00 アカシアコンフサ 2g、クエン酸2g、オーロリクス150g、グレープフルーツジュース 100ml程度→1~3時間くらいかけてトリップ
10月4日 18:00 トリップ中何を思ったか味噌汁と白米を摂りすぐ睡眠
10月4日 20:00 目が覚め、じっとしていても脈と血圧180、顔面紅潮、手足が氷のように冷たい、パニック、眼の前にカラフルな幻覚が降り注ぐ、数時間耐えるが救急車を呼ぶ
10月5日 00:00 救急搬送(血液検査など)→ 電車と徒歩で帰宅

アカシアコンフサ3g、オーロリクス150gというのは当時色んなサイトに書かれていた最も標準的な分量だが、薬物経験も耐性もなく、もともと敏感な体質で薬なども効きやすい俺には多かったと思う。それを2日連続でやり、グレープフルーツジュースで飲み、挙げ句に発酵食品を摂るというのは愚かさの極みだった。今この程度の後遺症で済んでいるのは奇跡だと思っている。これ以上の分量を摂取していたら死んでいたか、もっと重大な後遺症が残っていただろう。サイトにはオーロリクスの半減期は数時間と書かれていたが、色々加味すると1週間は開けるべきだったと思う。

上述のような脈と血圧180などの症状はセロトニン症候群かチラミン中毒によるものだと思うが、厳密にはどちらなのか、もしくはその両方が起こっていたのか今となっては判別がつかない。例えば4日にグレープフルーツジュースや発酵食品を摂らなかったとしても、2日連続でオーロリクス摂取をしたことでセロトニンが過剰になっていたのならセロトニン症候群も併発していた可能性がある。セロトニン症候群とチラミン中毒は症状も似ている部分が多い。その2つの共通の症状である高血圧よって脳や体のどこかの神経や受容体が不可逆的に破壊されたんじゃないだろうか。10月4日の救急搬送以降、10月下旬にはパニックや幻覚などの症状は落ち着いてきたので酒を飲み始め11月は毎日のように飲酒していた。確証はないが飲酒は不眠やビジュアルスノウを永続させる原因ではなかったと思う。11月中旬から禁酒し、精神科に行きデパケンR(バルプロ酸ナトリウム)を処方してもらいまともに眠れるようになった。

しかし向精神薬を飲み続けるのが嫌で2020年からiHerbで様々なサプリを試し、2020年6月にビタミンB1とビタミンB2それぞれ50mgずつ以上飲めば眠れることを発見した。それ以来ずっと朝昼晩ビタミンB1B2を欠かさず飲んでいる。B1B2について詳しくは後述する。

トリップ体験についてはいたずらに興味を煽りたくないのでこの記事には書かない。悪い面を書くと、潜在意識に封印されていると言われる様々なトラウマが溢れ出したり自我崩壊(自分が自分でないような感覚、新しい自分になったような感覚、過去が存在していたと思えない感覚など)したりして極限の情緒不安定状態となり、一時自殺しかけるような状態もあった。実際当時スピリチュアルリーダー気取りの男が人を集めて集団でアカシア茶を飲む『お茶会』というものを開催し、大学生含む10数名近くがセロトニン症候群やBAD時の自殺で亡くなったそうだ。言うまでもないことだが幻覚剤は非常に危険な薬物であり、俺のように2日連続摂取、グレープフルーツジュース、発酵食品などで事故を起こさなかったとしてもバッドトリップだけでも自殺などの危険性がある。

その後そのスピリチュアルリーダー気取りの男が逮捕・起訴されてからアカシア茶は違法となった。俺がアカシア茶を使用したのは上述の2回が最初で最後であり、使用後あまりの恐ろしさにすぐ破棄した。

主な後遺症

以下に、俺が幻覚剤事故で患った後遺症について書いていく。

ビジュアルスノウ

1つ目は『ビジュアルスノウ』という視覚の症状だ。視界に常にカラフルな砂嵐が薄っすらと見える、暗い場所での光が拡散して見えるなどの症状がある。眼球の問題ではなく脳の後頭葉や視覚野の問題であるという説が濃厚だ。世界でもまだ知名度は低く、治療法も確立されていない。俺は発症から1〜2年はビジュアルスノウによる視界のおかしさでストレスや不安があったが、2年を過ぎた頃から慣れてきて、今では全く気にならない。発症から現在まで症状は良くも悪くもなっていないので、このまま死ぬまで一定だと思う。

ビジュアルスノウは必ずしも幻覚剤によって発症するものではなく、先天性の人や後天的にいきなり発症した人もいる。ただ実際海外のフォーラムなどを見ると、LSDなどの使用後に永続的にビジュアルスノウを発症した例は多く、HPPD(Hallucinogen persisting perception disorder, 幻覚剤持続性知覚障害)とも多くの共通点がある。

ビジュアルスノウに関して体験したことや知っている情報はすべて以下の記事に書いたので参照してほしい。

ビジュアルスノウの症状と試してきた治療法
俺は2019年10月に当時合法だったアカシア茶(別名アヤワスカアナログ)という幻覚剤を使用して死にかけ、ビジュアルスノウを始めとするいくつかの後遺症を患った。それ以降2024年暮れ現在に至るまでビジュアルスノウは治っていない(悪化してもいな

フラッシュバック、HPPD(幻覚、明晰夢、体外離脱、金縛り)

フラッシュバックは事故から3ヶ月間特に頻繁に起こっていたが、それ以降も現在に至るまでそこそこの頻度で起こっている。これもおそらく一生続く後遺症だろう。症状としては、事故当初はトリップ時のようなカラフルで異様な幻覚が入眠時に見える、などだったが、半年を過ぎてからは異常なほどリアルな明晰夢、体外離脱を体験したり、金縛りにあったり、入眠時に目を閉じていても部屋が見える、幻覚(事故当初のものと違いグレースケールであることが多い)が見えるなど。

半年を過ぎてからのフラッシュバックはほとんどの場合不愉快ではなく、楽しい場合すらある。調べてみても、多くの人にとってフラッシュバックは不愉快なものではないとのことだ。また、おそらくこのフラッシュバックを利用すれば何の物質も使用せずにトリップが可能だが、興味がないのでやっていない。フラッシュバックによるトリップ体験についてはこの記事の趣旨から逸れるので、また別の記事に書く。

不眠(代謝異常、自律神経失調症?)

患った後遺症の中で最も謎なのが不眠だ。便宜上『不眠』と呼んでいるが、一般的な不眠のようになかなか寝付けず布団の中でずっと時間を過ごす、というような症状ではなく『眠りに落ちかけた瞬間に、頭及び全身にカーっとした感覚が出て、強制的に目が覚まされてしまう』という症状が出る。カーッという感覚はかなり不愉快で、痛みはないが軽度の麻痺のような感じがある。症状が出ているときは大体不安感も出る。

上述のようにビタミンB1B2を50mg以上飲んでいる限り(体内に十分な量ある限り)普通に眠れる。ベルソムラやデエビゴなどの眠剤は単体で飲んでも効かず(効くことは効くが、起きているのか寝ているのかわからない状態になって悪夢を見たり金縛りになる)、あくまでB1B2を飲むことがベースとなる。つまり症状は、B1B2を飲まなかった場合や、後述の問題のある食べ物や薬を摂った場合に出る。とにかく食べ物や薬に注意して生活しないといけないため、メカニズムが気になっている。

この症状に関することがこの記事のメインとなるので、次の大見出しから詳しく書いていく。

その他(不安感、離人症)

その他の後遺症としては離人症と不安感がある。離人症とは、日常の中で、自分が自分でないような感覚、自分を後ろから見ているようで現実感がないような感覚になる病気だ。俺は事故当初から半年間は離人症に悩まされ、離人感が出ると不安感も付随してきていたような感じだったが、1年を過ぎた頃から離人症の症状はなくなり、今では症状が出ることは一切ない。不安感に関しては事故当初が最もひどく、パニックも何度かあり、微弱な不安感も含めれば事故から2年くらいは続いた。もともと人より不安を抱きやすくパニックを起こしやすい気質・性格で、事故以降さらに不安を抱きやすくなったことは間違いない。また、良い夢を見る頻度が減った。後遺症について調べていて知り合った幻覚剤使用者(DMTではなくLSD)の中には、解離性障害になった人や、感情が無くなる(前頭前野機能障害?)という症状が永続した人がいるが、俺はそういった症状はない。

あとは、この体質になってから低気圧のときにだるくなる事が多くなったような気がする。他にも事故以降繊細・過敏になった部分などもあるが、普通に過ごしていても起こっていた変化の可能性もあり、事故との因果関係を証明することは難しい。

不眠の症状とメカニズム

この不眠の症状が一般に存在する病気のどれに近いのかずっと考えてきたが、はっきりとしたカテゴライズはできない。もちろん医者などにかかってもわからないと言われる。カーっとした感覚は主に頭にあるが、脚にもあるのでむずむず脚症候群も疑った。B1B2を飲めば症状は出ないというところから糖質や脂質の代謝異常の可能性もある(B1は糖質、B2は脂質の代謝に使われる)し、それらのビタミンがミトコンドリアに関係するという点からミトコンドリア機能障害の可能性もある。ある食べ物や薬を摂ると症状が出ることから、特定の酵素や遺伝子の欠損も考えられるし、オメガ3やノコギリヤシなど血が止まりにくくなる物質を摂ると症状が出ることから血液の問題かもしれない。そのようにしてあまりにいろいろな可能性が考えられる。食後8時間以上経っている場合はB1B2を飲まなくても症状は出ないことが多く、例えばB1B2を飲んで8時間寝て、起きて、そのまま寝るという場合はB1B2はなくても眠れる。なのでやはりなにかの代謝に関係している可能性が高いんじゃないだろうか。

救急搬送時の血液検査でさえ異常はなく、それから年2回ほど受けている血液検査でも毎回異常はない。事故直後、甲状腺の異常かと思いエコーなどの検査をしたがそれも異常はなかった。脳に腫瘍が出来て脳圧亢進して上述の症状が出ているのではとずっと考えていて、2024年9月にやっと脳のMRIを受けたが、腫瘍もなく脳の血管も正常だった。少なくとも脳に、目に見える器質的変化はないようだ。全身に遍在する何らかの神経や受容体がおかしくなったのかもしれない。

この不眠に関して最近わかってきたのは『身体は眠ろうとしているのに脳だけ起きている・起こされる』というような感じがあるということで、フラッシュバックや金縛りもそれに関係するはずだ。なので強いて言うならこの症状は不眠ではなく自律神経失調症が近いと思っている。ベルソムラなどの眠剤はあくまでB1B2を飲んだ上でないと効果がなく頭だけ起きているような状態になると書いたが、そのこともこの不眠が睡眠の回路の問題ではないことを示している気がする。俺は元々入眠は早くスムーズだったが、3時間で目が覚めるという中途覚醒は事故以前からよくあった。緊張しがちというか気が張り詰めがちで疲れやすいし、自律神経はもともとよくない。事故によって自律神経がさらにおかしくなったとしても、B1B2がそれに効くというのはやはり謎だ。

眠りに落ちる直前に目が覚まされる症状によって、一睡もできなくなるのかと言われるとそういうわけではない。目が覚まされる症状が出ても無視して寝ようとし続けると、脳が半分起きていて半分寝ているような状態にはなる。完全に起きているよりは時間が過ぎるのが早いが、完全に寝ているよりは時間が過ぎるのが遅いという感じで、脳も身体もあまり休まらない。

(B1B2で眠れていても)事故以降は眠りが浅くなった気がしたが、疲れているときは深く眠れて夢も見ない。夏場は3時間で目覚めることが多いが、もともとそういう傾向はあったので事故との因果関係はわからない。普段の睡眠時間は3時間を細切れにとったとしても合計8~10時間ほどで、異常な過眠などにはなっていないので生活や仕事には支障はほとんど出ていない。

対処法はビタミンB1とB2

上述のように事故当初はデパケンR(バルプロ酸ナトリウム)を100~200mg飲むことで不眠の症状が抑えられ眠れていた。向精神薬を摂りたくないということでそこから半年間いろいろなサプリを試した結果、ビタミンB1&B2を各50mg以上飲めば眠れる・デパケンRの代わりになるということが判明した。睡眠に効くと言われているサプリ(GABA、マグネシウム(クエン酸マグネシウム、リンゴ酸マグネシウム、にがり)、ビタミンB6活性型(P5P)、テアニンなど)も試してきたがどれも効果はなかった。なぜ数あるサプリの中でもビタミンB群という一般的なビタミンの、しかもその中のビタミンB1とB2が効くのかは未だにわからない。ビタミンB群全体で摂るのではなく、あくまでB1B2を単体で摂らないといけないのも不思議だ。またB1B2どちらか片方だけ摂っても効果はない。単純に考えると、ビジュアルスノウなどによって脳の一部が亢進してB1B2の消費量・必要量が増えた可能性が髙い。海外ではビタミンB1はビタミンB群の中で最も重要な栄養素と言われていて、サプリで100mg以上飲むことが勧められているような重要なものでもある。2024年12月に血液検査でビタミンB1B2の数値を測れることを知り測ってみたところ基準値よりも高かったが、寝る前にサプリで摂らないと眠れないのは変わらない。

ビタミンB1B2がデパケンRの代わりになっているという点、デパケンはてんかんにも効く薬という点と、ビタミンB1が体内でタウリンの合成に関わるという点(タウリンはてんかんを抑制する栄養素らしい)、俺の症状はてんかんのメカニズムと関係があるかもしれない(俺にはてんかんの症状自体はない)。またビタミンB2の200~300mgの摂取が片頭痛に効くという話もあり、やはりてんかんや片頭痛あたりに俺の症状のメカニズムのヒントがありそうな気もする。

俺が現在飲んでいるサプリはビタミンB1、B2、C、D、亜鉛、エビオス錠とシンプルだ。B1B2は就寝前に100mg飲めば効くのだが、最近は体内のB1B2の量が少ない状態が続くとがんなどのリスクがあがるのではないかと思い50mgに割って1日3~4回飲むようになった。ビタミンB1B2のサプリはナウフーズなどから出ていて100mg x 100錠で800円程度と安い。これがビタミンB1B2ではなくもっと特殊で高級なビタミンを要求する身体にならなくてよかった。もしくはB1B2でもさらに高用量を必要とした場合、出費が大変なことになっていただろう。ビタミンB2はどのメーカーのものでも効果があったが、ビタミンB1は今のところナウフーズのものしか効果がない。またベンフォチアミンというタイプのビタミンB1も効果がなかった。

以上のような症状や対処法に関して医者(内科医)に話したところ、私ではわからない、大学などで生化学を研究している人たちなら、代謝や補酵素やATP回路云々についてわかるかもしれない、と言っていた。覚醒剤などの薬物依存ではないので、そういったセンターなどは役に立たない。

後遺症故に摂れない食べ物、サプリ、薬

この謎の不眠の特徴は、B1B2を飲んでいたとしても特定の食べ物や薬を摂ると眠れなくなることだ。その際はビタミンB1B2もデパケンも効かない。摂るのをやめれば即日で眠れるようになるものもあれば、摂るのをやめてから眠れるようになるまで2週間~1ヶ月近くかかるものもある。もし俺が今の体質になっていなければ、特定の食べ物や薬を摂取しても不眠の症状は出ることはなかったはずだ。不眠といっても一睡もできなくなるわけではなく入眠が困難になるだけで、ベルソムラを5~10mg飲めば最終的には眠りに落ちて普通に眠れる。他の症状としては、反応する物質を摂ると起きたばかりでも強い眠気が出るのと、入眠時に不安感や動悸が出る。

以下に、摂取すると不眠症状が出る食べ物や薬を羅列した。反応した物質の一つ一つの経緯を書いていると長くなりすぎるので簡略化した。()内は摂るのをやめてから普通に眠れるようになるまでの期間。

2025年6月 パントテン酸 500mg(NOW Foods)(即日)
2025年6月 タウリン 1,000mg(Source Naturals)(即日)
2025年6月 シアノコバラミン 500mcg(Swanson)(即日)
2025年5月 納豆、醤油(約2日)
2025年5月 トマト、じゃがいも(約2日)
2025年4月 香りのないココナッツオイル(即日)
2025年4月 EMX GOLD(約3日)
2025年3月 カレー(ターメリック、クミン)(約3日)
2025年2月 生姜(オーガニックジンジャーエール)(約2日)
2025年1月 割ったベルソムラ(2日以上経ったもの)(即日)
2025年1月 ピーマン(約2日)
2024年12月 魚(主に生魚、サーモン、はまち等)(不眠の他に不安感、入眠時や中途覚醒時の動悸)(約3日)
2024年12月 かぼちゃ(不眠の他に入眠時の鼻の異常な通り)(約10日)
2024年10月 ナイアシンアミド(不眠ではなく不安感、悪寒、胃もたれ)(1週間)
2024年9月 デパケン+デエビゴ(即日)
2024年9月 ロゼレム(即日)
2024年9月 豆類(そら豆、ひよこ豆、グリーンピース)(不眠の他に右耳の拍動性耳鳴り)(約3週間)
2024年8月 ドリエル(即日)
2024年2月 豚レバー 300g(1週間)
2024年2月 漢方薬全般(五苓散、半夏厚朴湯、当帰芍薬散など)(不眠の他に不安感、パニック、悪寒、手足が冷たい、上半身が寒い、入眠時に鼻が異常に通る、上咽頭炎の悪化など)(約1週間)
2023年11月 ビタミンB6活性型(P5P)(10日)
2022年 オメガ3(亜麻仁油、えごま油)(即日)
2021年暮れ ビタミンA(約3日)
2021年 ノコギリヤシ サプリ(即日)
2020年暮れ BCAAパウダー(即日)

2019年の幻覚剤事故から2025年までの間色々な食物に反応してきて、反応する物質の傾向が掴めてきた。主に以下のどれかに当てはまる物質は不眠を引き起こすようだ。

・種子類、果菜類(豆類全般、ノコギリヤシ、かぼちゃ、ピーマン、トマト、漢方、スパイス類、亜麻仁油・えごま油、クミン)
・魚類(エビは大丈夫、イカ、タコ、貝は未検証)
・根茎類(生姜、ターメリック。人参、大根、ごぼうなどはおそらく大丈夫)
・血液凝固を弱めるもの(ノコギリヤシ、亜麻仁油・えごま油、ターメリック)
・肝臓での代謝負荷が高いもの(特定の処方薬、豚レバー、BCAA、活性型ビタミンB6、EMX GOLD)

なぜこれらの要素を持つものに反応するのかというと、Grok曰くやはり俺はモノアミン酵素吸収阻害剤とチラミンによる事故によって、胃腸で特定の『酵素』の生成が永久的に減ってしまった可能性が高いからとのこと。種子類に反応するのは種子に含まれる防御化合物の類を処理する腸内プロテアーゼという酵素が減ったからで、代謝負荷の高いものに反応するのは肝臓CYP酵素が減ったからという可能性が高いようだ。血液凝固を弱めるものに反応する理由はわからないが、今のところ反応した血液凝固を弱めるものも植物関連のものなので、要は動物系より植物系のほうが体に合わなくなったのは間違いない。火を入れても反応するし納豆や醤油のような発酵していているものにも反応するので、レクチンやサポニンなど特定の物質ではなく、豆のタンパク質など発酵や火でも変性しないなにかが原因である可能性が高い。ChatGPT曰く幻覚剤事故以降そういった物質を摂った際の神経伝達物質や代謝の変化に非常に敏感になっている可能性があるという回答だった。ビタミンB1B2が効く理由はやはり謎だ。

最近はAIにも相談できるようになり、医者よりも的確な推測をしてくれるので助かっている。問題のある物質を取ってもこれ以上不可逆的に壊れる可能性は低いが、入眠困難になるのは不快なので今後も新しい食べ物を食べるときは注意する。問題は薬で、なぜベルソムラは飲めてロゼレムやドリエルには反応したのかはあまりに複雑でわからない。今後特定の薬を飲まないと治らない病気になると厄介だ。なのでそもそも病気にならないように人一倍気をつける必要がある。

トマト、じゃがいも、納豆、醤油、カレーなどはもともと食べることができていたのだが、2025年から反応するようになってきた。後遺症が進行したということだが、進行した理由としてはトマトや納豆などの問題のある物質をそうと気づかず何年も摂り続けたせいで体内の酵素が不可逆的になくなったからではないかと思っている。つまりこの5年間反応する食材を極力食べていなければ後遺症の進行を遅らせられたということになる。後遺症が進行したことで、今後の進行や寿命について真剣に考えるようになった。白米、卵、肉、玉ねぎ、長ネギなどに反応するようになったらいよいよ食べられるものがなくなる。その場合毎晩入眠困難になるのだろうが、逆に反応する物質はすべてアレルギーの交差反応のようなものだと考えると、今食べられているもの(白米、卵、肉など)は一生食べられるはずだとも考える。また醤油、トマト、カレーなどはたまに少量摂るくらいなら大丈夫なようなのでハンバーガーやラーメンは普通に食べている。豆やレバーや魚は食べられなくても構わないがさすがに醤油、トマト、カレーなどを完全に断つのはつらい。

これだけいろんなものに反応して毎回「もう二度と元に戻らないんじゃないか」「一生まともに眠れないんじゃないか」と不安になってきたが、幻覚剤事故のときのように血圧180脈180のような状態にでもならない限りそう簡単に身体は壊れないと思う。とりあえず今後も反応する物質を極力避けることしかできることはない。

異常を起こさなかった物質、病気など

白米、卵、肉(レバー以外)、玉ねぎなど普通の食べ物はすべて問題なく食べられる。体に悪いとされている小麦や牛乳も、肌がカサカサしたり腹が緩くなったりなどの一般的な悪影響はあっても幻覚剤後遺症には反応しない。今のところ食品添加物にも反応しない。

また意外にも酒には反応しない。幻覚剤事故から400日近く禁酒をし、恐る恐る再開したところ醸造酒でも蒸留酒でも普通に飲めて不眠なども出ない。事故直後はビールを飲んだ後ひどい不安が出たが蒸留酒では出なかった。醸造酒の複雑な糖やビタミンB1B2による糖代謝などが関係していたのかもしれないが、今はビールを飲んでも不安感も不眠も出ない。

2020年週4ジムに行ってハードに筋トレし体重を増やすため1日5食以上食べ、体重が10kg増加し血液検査では5項目ほど異常が出たが、ビタミンB1B2を飲んでいる限り睡眠には影響はなかった。代謝がおかしくなっている可能性がある以上爆食はガンなどのリスクを高めそうなので、今はあまり食べすぎないようにしている。

2023年2月にある女性にCBDだと言われて合成カンナビノイドのリキッド(THCo+HHCo、当時ギリギリ合法)を渡され、軽い気持ちで10パフも服用し壮絶なトリップになった(トリップ内容はここには書かない)。しかしその夜は普通に眠れて翌日にも何も残らず、現在まで何の問題も起こっていない。合成カンナビノイドをたった1パフしただけで体調不良が何年も続いている人もいる中ついていたと思う。幻覚剤後遺症の身体で10パフもして何もなかったことは奇跡だが、絶対に3度目はないと思っている。次なにかの薬物をやったら俺の身体は完全に壊れるだろう。

2023年11月にコロナと思われる症状が出た(検査していないので実際にはただの風邪かもしれない)が、幻覚剤後遺症には反応しなかった。咳止め、解熱剤も幻覚剤後遺症には反応しないのが助かっている。

今後

今後だが、まず上述のように食べたことのない食べ物やサプリや薬に注意するということは絶対だ。俺の幻覚剤後遺症を根治させる方法があるのかどうかだが、俺はビジュアルスノウもフラッシュバックも一生治らないと思っている。同じようにこの謎の不眠も一生治らないはずだ。治すための薬があるとも思えないし、薬を飲んだところでどうやって治っていくのかも想像がつかない。治るの定義は『B1B2を飲まなくても眠れるようになる』『上述の食べ物などを食べられるようになる』ということだと思うが、別にそういう状態を必要ともしていない。ただ、この代謝異常のような身体になっていることで、将来的にがんなどあらゆる病気のリスクが上がっている気はするので、それを抑えるものがあるなら知りたい。

俺が将来的に恐れていることは『後遺症の悪化(B1B2の必要量の増加など)』『がんなどの疾病のリスク』『全身麻酔が必要な病気や怪我』あたりだ。症状が悪化して、例えばB1B2を飲んでも眠れない、眠剤も効かない、全く眠れないとなったら最悪だ。疾病のリスクについては仮にがんが『(俺にとっての豆類や漢方のような)眠れなくなる物質のような働き』をするとしたら、がんが身体の中にある時点で常に眠れないということになるので恐ろしい。全身麻酔もリスクであり俺の場合そのまま麻酔から覚めずに死ぬ可能性があると思っているので、全身麻酔が必要な病気や怪我をしても全身麻酔を避ける選択をすると思う。つまりいずれにしても病気をしないことに努めるしかない。なにか大きな病気になる前に海外のフォーラムなどの人々に英語でこの症状のことを相談し情報を集めるべきだとは思うが、世界中探しても解決できる医者はいないだろうと思うとあまりやる気がでない。

事故当初から現在にかけていろんな食べ物に反応してその度に不安になってきたが、結局5年間も症状は進行していないわけだし、今後もずっとこの調子なのではないかとある程度楽観的に考えている部分もある。できるだけ健康的な食生活をして、それでも症状が進行したり病気になったら、これまでの経験を元にその時対処するしかない。

おまけ『サイケデリック後遺症』

俺が中学の時から大好きなSyrup16gというバンドに『サイケデリック後遺症』という曲がある。歌詞の内容はある日虹が見えたことや子供返り・幼児退行に関することだ。虹やカラフルな模様はLSDを始めとする幻覚剤の作用として有名だし、子供返りに関してもアヤワスカなどの幻覚剤の作用として知られている。作詞作曲・ボーカルである五十嵐隆氏は幻覚剤の経験があるのだろうか。以下に曲の動画を貼ったので、興味がある人は聴いてみてほしい。

子供に還る
君が微笑む
君が欲しいとせがむ

サイケデリック後遺症 / Syrup16g

あの日飾った
特別な虹を
サイケデリックな後遺症と
呼ぶのでしょう

サイケデリック後遺症 / Syrup16g

まとめ

かなり長い記事になったが、読んでくれてありがとう。日本は海外に比べて薬物の流通が少ないので、薬物の後遺症について情報を得るのは難しい。俺も事故当時かなりいろんなワードでTwitter検索などをしたが、同じような状況の人が全然おらず不安になっていた。幻覚剤で事故った人の多くは死ぬことが多いので、俺と同じような症状の人はまず居ないだろうと思う。海外の人に見つけてもらうために、気が向いたらこの記事の一部を英訳してフォーラムなどに投稿しようと思っている。もし俺と同じような症状の人がいたらメッセージをくれれば対応する。

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