俺は2019年10月に当時合法だったアカシア茶及びアヤワスカアナログという幻覚剤(DMT)を2日連続で使用して事故り、2024年現在に至るまで後遺症が残っている。主な症状はビジュアルスノウ、不眠(自律神経失調症的症状だが便宜上不眠と呼んでいる)、フラッシュバックの3つだが、統合失調症的症状や不随意運動などのハードなものはなく、仕事はもちろんベンチプレスなどの筋トレもできる状態だ。
ビジュアルスノウに関しては別途記事を書き、フラッシュバックや離人症についてはあまり書くことがない。不眠が最も問題で、日本のサイトはもちろん海外のサイトにも情報がなく(というかうまく調べられない)、身体に何が起こったのか今もわからないままだ。なのでこの記事では主に不眠について書いていく。約2万文字あり、同じような後遺症を患っている人くらいにしか需要はないと思うが、興味があれば読んでほしい。
幻覚剤事故の経緯
まず俺が後遺症を患うきっかけとなった幻覚剤事故の経緯から書いていく。俺が使用したアカシア茶という幻覚剤(別名はアヤワスカアナログ、幻覚剤の種別はDMT)で、2019年前後にネットであるスピリチュアルリーダー気取りの男が「日本で合法的に強力な幻覚剤を使う方法」として広め、当時そういった界隈で話題になっていた。使用法としては、アカシアの木の根っこを輸入して規定の方法で煮出してMAOIという向精神薬と同時に服用することで幻覚剤としての効果が出るというもので、単体では幻覚剤としての作用はないとされている。俺は2019年春頃に『千葉のオカマ』という因縁のある人物を通じて、その薬物の存在を知った。10代の頃から明晰夢、体外離脱、瞑想などを実践していて精神世界に興味があった俺はすぐに興味を持ち、夏頃にアカシアコンフサ(アカシアという木の根っこの粉末)をアメリカのサイトから輸入、オーロリクスという向精神薬(MAOI)をオーサカ堂で輸入した。当時あった様々なアカシア茶に関するサイトを参考にして、アカシア粉末を煮出すために必要なクエン酸やコーヒーフィルターなども揃えた。
これまで薬物経験がなかった俺はよく下調べもせず、10月3日に初摂取、トリップの凄さに興奮して翌日も連続で摂取し、2日連続摂取となった上に2日目は適当なブログの記事を鵜呑みにしてグレープフルーツジュースで飲んだ。トリップ後、グレープフルーツに含まれるフラノクマリンという成分によって半減期が延長されている状態で、味噌汁、エビオス錠などの発酵食品(チラミン含有)を摂ってしまい、数時間後、じっとしていても脈180、血圧180、パニック、顔面紅潮、手足の極度の冷え、幻覚の状態になり、救急車を呼んだ。それらの症状はチラミン中毒かセロトニン症候群によるものだと思われる。病院の検査では異常はなく徒歩で帰宅したものの、極度の不安感、パニック、離人感、幻覚、情緒不安定状態で、眠ると幻覚とパニックが襲ってくる感じがして3日間眠れなかった。限界が来て気絶するように眠り、その後1週間それらの地獄のような症状が続いた。その後少しましになり、酒を飲んだりジムに行ったり働くようになったが、半年〜1年間は不安、離人感、不眠、フラッシュバックに苦しめられた。5年経った今でも、ビジュアルスノウ、不眠、フラッシュバックなど主に3つの後遺症が残っている。ビジュアルスノウに関しては1日目の時点で患ったのか、2日目の事故以降からなのかはっきりしない。
アカシア茶の使用法について簡単に書く。まずアカシアという木の根っこ(これにDMTという幻覚成分が含まれている)をクエン酸などで煮出し、コーヒーフィルターで濾過して飲める状態にする。それを飲むだけでは胃の中のモノアミン酵素に分解・阻害されてしまい幻覚剤としての効果が出ないが、同時にオーロリクス(モクロベミド)というMAOI(可逆性モノアミン酸化酵素A阻害薬)を飲むことで効果が出るようになる。オーロリクスは発酵食品との相性が非常に悪く、薬が抜けるまでに納豆やチーズなどの発酵食品を摂ると高血圧などの重大な副作用を起こすので日本では処方されていない。発酵食品に含まれているチラミンという成分を分解できなくなることで起こる症状のため、チラミン中毒と呼ばれる。
以下が俺が摂取した各材料の分量だ。
10月3日 15:00 アカシアコンフサ 3g、クエン酸2.5g、オーロリクス150g→1~3時間くらいかけてトリップ
10月4日 15:00 アカシアコンフサ 2g、クエン酸2g、オーロリクス150g、グレープフルーツジュース 100ml程度→1~3時間くらいかけてトリップ
10月4日 18:00 トリップ中何を思ったか味噌汁と白米を摂りすぐ睡眠
10月4日 20:00 目が覚め、じっとしていても脈と血圧180、顔面紅潮、手足が氷のように冷たい、パニック、眼の前にカラフルな幻覚が降り注ぐ、数時間耐えるが救急車を呼ぶ
10月5日 00:00 救急搬送(血液検査など)→ 電車と徒歩で帰宅
アカシアコンフサ3g、オーロリクス150gというのは当時色んなサイトに書かれていた最も標準的な分量だが、薬物経験も耐性もなく、もともと敏感な体質で薬なども効きやすい俺には多かったと思う。それを2日連続でやり、グレープフルーツジュースで飲み、挙げ句に発酵食品を摂るというのは愚かさの極みだった。今この程度の後遺症で済んでいるのは奇跡だと思っている。これ以上の分量を摂取していたら死んでいたか、もっと重大な後遺症が残っていただろう。サイトにはオーロリクスの半減期は数時間と書かれていたが、色々加味すると1週間は開けるべきだったと思う。
上述のような脈と血圧180などの症状はセロトニン症候群かチラミン中毒によるものだと思うが、厳密にはどちらなのか、もしくはその両方が起こっていたのか、今となっては判別がつかない。例えば4日にグレープフルーツジュースや発酵食品を摂らなかったとしても、2日連続でオーロリクス摂取をしたことでセロトニンが過剰になっていたのならセロトニン症候群も併発していた可能性がある。セロトニン症候群とチラミン中毒は症状も似ている部分が多い。その2つの共通の症状である高血圧よって脳や体のどこかの神経や受容体が不可逆的に破壊されたんじゃないだろうか。10月4日の救急搬送以降、10月下旬にはパニックや幻覚などの症状は落ち着いてきたので酒を飲み始め、11月は毎日のように飲酒していた。確証はないが、飲酒は不眠やビジュアルスノウを永続させる原因ではなかったと思う。11月中旬から禁酒し、精神科に行きデパケンR(バルプロ酸ナトリウム)を処方してもらい、まともに眠れるようになった。
しかし向精神薬を飲み続けるのが嫌で、2020年からiHerbで様々なサプリを試し、2020年6月にビタミンB1とビタミンB2それぞれ50mgずつ以上飲めば眠れることを発見した。それ以来ずっと、朝昼晩ビタミンB1B2を欠かさず飲んでいる。B1とB2どちらか片方だけでは効果がなく必ず両方50mg以上ずつ必要だということもわかった。B1B2について詳しくは後述する。
トリップ体験についてはいたずらに興味を煽ってはいけないのでこの記事には書かない。悪い面を書くと、潜在意識に封印されていると言われる様々なトラウマが溢れ出し、自我崩壊(自分が自分でないような感覚、新しい自分になったような感覚、過去が存在していたと思えない感覚など)し、極限の情緒不安定状態となった。一時自殺しかけるような状態もあった。実際、当時スピリチュアルリーダー気取りの男が人を集めて集団でアカシア茶を飲む『お茶会』というものを開催し、大学生含む10数名近くがセロトニン症候群やBAD時の自殺で亡くなったそうだ。言うまでもないことだが幻覚剤は非常に危険な薬物であり、俺のように2日連続摂取、グレープフルーツジュース、発酵食品などで事故を起こさなかったとしても、バッドトリップだけでも自殺などの危険性がある。
その後そのスピリチュアルリーダー気取りの男が逮捕・起訴されてからアカシア茶は違法となった。俺がアカシア茶を使用したのは上述の2回が最初で最後であり、使用後あまりの恐ろしさにすぐ破棄した。
主な後遺症
以下に、俺が幻覚剤事故で患った後遺症について書いていく。
ビジュアルスノウ
1つ目は『ビジュアルスノウ』という視覚の症状だ。視界に常にカラフルな砂嵐が薄っすらと見える、暗い場所での光が拡散して見えるなどの症状がある。眼球の問題ではなく脳の後頭葉や視覚野の問題であるという説が濃厚だ。世界でもまだ知名度は低く、治療法も確立されていない。俺は発症から1〜2年はビジュアルスノウによる視界のおかしさでストレスや不安があったが、2年を過ぎた頃から慣れてきて、今では全く気にならない。発症から現在まで症状は良くも悪くもなっていないので、このまま死ぬまで一定だと思う。
ビジュアルスノウは必ずしも幻覚剤によって発症するものではなく、先天性の人や後天的にいきなり発症した人もいる。ただ実際海外のフォーラムなどを見ると、LSDなどの使用後に永続的にビジュアルスノウを発症した例は多く、HPPD(Hallucinogen persisting perception disorder, 幻覚剤持続性知覚障害)とも多くの共通点がある。
ビジュアルスノウに関して体験したことや知っている情報はすべて以下の記事に書いたので参照してほしい。

フラッシュバック、HPPD(幻覚、明晰夢、体外離脱、金縛り)
フラッシュバックは事故から3ヶ月間特に頻繁に起こっていたが、それ以降も現在に至るまでそこそこの頻度で起こっている。これもおそらく一生続く後遺症だろう。症状としては、事故当初はトリップ時のようなカラフルで異様な幻覚が入眠時に見える、などだったが、半年を過ぎてからは異常なほどリアルな明晰夢、体外離脱を体験したり、金縛りにあったり、入眠時に目を閉じていても部屋が見える、幻覚(事故当初のものと違いグレースケールであることが多い)が見えるなど。
半年を過ぎてからのフラッシュバックはほとんどの場合不愉快ではなく、楽しい場合すらある。調べてみても、多くの人にとってフラッシュバックは不愉快なものではないとのことだ。また、おそらくこのフラッシュバックを利用すれば何の物質も使用せずにトリップが可能だが、興味がないのでやっていない。フラッシュバックによるトリップ体験についてはこの記事の趣旨から逸れるので、また別の記事に書く。
不眠(代謝異常、自律神経失調症?)
患った後遺症の中で最も謎なのが不眠だ。便宜上『不眠』と呼んでいるが、一般的な不眠のようになかなか寝付けず布団の中でずっと時間を過ごす、というような症状ではなく『眠りに落ちかけた瞬間に、頭及び全身にカーっとした感覚が出て、強制的に目が覚まされてしまう』という症状が出る。カーッという感覚はかなり不愉快で、痛みはないが軽度の麻痺のような感じがある。症状が出ているときは大体不安感も出る。
上述のようにビタミンB1B2を50mg以上飲んでいる限り(体内に十分な量ある限り)普通に眠れる。ベルソムラやデエビゴなどの眠剤は単体で飲んでも効かず(効くことは効くが、起きているのか寝ているのかわからない状態になって悪夢を見たり金縛りになる)、あくまでB1B2を飲むことがベースとなる。つまり症状は、B1B2を飲まなかった場合や、後述の問題のある食べ物や薬を摂った場合に出る。とにかく食べ物や薬に注意して生活しないといけないため、メカニズムが気になっている。
この症状に関することがこの記事のメインとなるので、次の大見出しから詳しく書いていく。
その他(不安感、離人症)
その他の後遺症としては離人症と不安感がある。離人症とは、日常の中で、自分が自分でないような感覚、自分を後ろから見ているようで現実感がないような感覚になる病気だ。俺は事故当初から半年間は離人症に悩まされ、離人感が出ると不安感も付随してきていたような感じだったが、1年を過ぎた頃から離人症の症状はなくなり、今では症状が出ることは一切ない。不安感に関しては事故当初が最もひどく、パニックも何度かあり、微弱な不安感も含めれば事故から2年くらいは続いた。もともと人より不安を抱きやすくパニックを起こしやすい気質・性格で、事故以降さらに不安を抱きやすくなったことは間違いない。また、良い夢を見る頻度が減った。後遺症について調べていて知り合った幻覚剤使用者(DMTではなくLSD)の中には、解離性障害になった人や、感情が無くなる(前頭前野機能障害?)という症状が永続した人がいるが、俺はそういった症状はない。
あとは、この体質になってから低気圧のときにだるくなる事が多くなったような気がする。他にも事故以降繊細・過敏になった部分などもあるが、普通に過ごしていても起こっていた変化の可能性もあり、事故との因果関係を証明することは難しい。
不眠の症状とメカニズム
この不眠の症状が、一般に存在する病名や症状のメカニズムのどれに近いのかずっと考えてきたが、はっきりとしたカテゴライズはできない。もちろん医者などにかかってもわからないと言われる。カーっとした感覚は主に頭にあるが、脚にもあるのでむずむず脚症候群も疑った。B1B2を飲めば症状は出ないというところから糖質や脂質の代謝異常の可能性もある(B1は糖質、B2は脂質の代謝に使われる)し、それらのビタミンがミトコンドリアに関係するという点からミトコンドリア機能障害の可能性もある。ある食べ物や薬を摂ると症状が出ることから、特定の酵素や遺伝子の欠損も考えられるし、オメガ3やノコギリヤシなど血が止まりにくくなる物質を摂ると症状が出ることから血液の問題かもしれない。そのようにしてあまりにいろいろな可能性が考えられる。食後8時間以上経っている場合はB1B2を飲まなくても症状は出ないことが多く、例えばB1B2を飲んで8時間寝て、起きて、そのまま寝るという場合はB1B2はなくても眠れる。なのでやはりなにかの代謝に関係している可能性が高いんじゃないだろうか。
救急搬送時の血液検査でさえ異常はなく、それから年2回ほど受けている血液検査でも毎回異常はない。事故直後、甲状腺の異常かと思いエコーなどの検査をしたがそれも異常はなかった。脳に腫瘍が出来て脳圧亢進して上述の症状が出ているのではとずっと考えていて、2024年9月にやっと脳のMRIを受けたが、腫瘍もなく脳の血管も正常だった。少なくとも脳に、目に見える器質的変化はないようだ。全身に遍在する何らかの神経や受容体がおかしくなったのかもしれない。
この不眠に関して最近わかってきたのは『身体は眠ろうとしているのに脳だけ起きている・起こされる』というような感じがあるということで、フラッシュバックや金縛りもそれに関係するはずだ。なので、強いて言うならこの症状は不眠ではなく自律神経失調症が近いと思っている。ベルソムラなどの眠剤はあくまでB1B2を飲んだ上でないと頭だけ起きているような状態になると書いたが、そのこともこの不眠が睡眠の回路の問題ではないことを示している気がする。俺は元々入眠は早くスムーズだったが、3時間で目が覚めるという中途覚醒は事故以前からよくあった。緊張しがちというか気が張り詰めがちで疲れやすいし、自律神経はもともとよくない。事故によって自律神経がさらにおかしくなったとしても、B1B2がそれに効くというのはやはり謎だ。
眠りに落ちる直前に目が覚まされる症状によって、一睡もできなくなるのかと言われるとそういうわけではない。目が覚まされる症状が出ても無視して寝ようとし続けると、脳が半分起きていて半分寝ているような状態にはなる。完全に起きているよりは時間が過ぎるのが早いが、完全に寝ているよりは時間が過ぎるのが遅いという感じで、脳も身体もあまり休まらない。
(B1B2で眠れていても)事故以降は眠りが浅くなった気がしたが、疲れているときは深く眠れて夢も見ない。夏場は3時間で目覚めることが多いが、もともとそういう傾向はあったので事故との因果関係はわからない。普段の睡眠時間は3時間を細切れにとったとしても合計8~10時間ほどで、異常な過眠などにはなっていないので生活や仕事には支障はほとんど出ていない。
対処法はビタミンB1&B2
上述のように、事故当初はデパケンR(バルプロ酸ナトリウム)を100~200mg飲むことで不眠の症状が抑えられ眠れていた。向精神薬を摂りたくないということで、そこから半年間いろいろなサプリを試した結果、ビタミンB1&B2を各50mg以上飲めば眠れる・デパケンRの代わりになるということが判明した。いろいろなサプリを試す中で、GABA、マグネシウム(クエン酸マグネシウム、リンゴ酸マグネシウム、にがり)、ビタミンB6活性型(P5P)、テアニンなどの睡眠に効くと言われているサプリも試してきたがどれも効果はなかった。なぜ数あるサプリの中でもビタミンB群という一般的なビタミンの、しかもその中のビタミンB1とB2が効くのかは未だにわからない。ビタミンB群全体で摂るのではなく、あくまでB1B2を単体で摂らないといけないのも不思議だ。単純に考えると、ビジュアルスノウなどによって脳の一部が亢進してB1B2の消費量・必要量が増えた可能性が髙い。海外ではビタミンB1はビタミンB群の中で最も重要な栄養素と言われていて、サプリで100mg以上飲むことが勧められているような重要なものでもある。2024年12月に血液検査でビタミンB1B2の数値を測れることを知り測ってみたところ基準値よりも高かったが、寝る前にサプリで摂らないと眠れないのは変わらない。救急搬送されたときや豚レバーを300g食べて眠れなくなったとき(後述)も血液検査をしたが異常な数値は出なかったので、俺の幻覚剤後遺症に血液検査の数値は関係ないようだ。
ビタミンB1B2がデパケンRの代わりになっているという点、デパケンはてんかんにも効く薬という点と、ビタミンB1が体内でタウリンの合成に関わるという点(タウリンはてんかんを抑制する栄養素らしい)、俺の症状はてんかんのメカニズムと関係があるかもしれない(俺にはてんかんの症状自体はない)。また、ビタミンB2の200~300mgの摂取が片頭痛に効くという話もあり、やはりてんかんや片頭痛あたりに俺の症状のメカニズムのヒントがありそうな気もする。ちなみにB1B2が効くと判明する前にタウリンのサプリも試したことがあり、眠れた記憶があるが、タウリンのサプリのほとんどは天然ではなく石油由来なので飲むのはやめた。
俺が現在飲んでいるサプリはビタミンB1、B2、C、D、亜鉛、エビオス錠とシンプルだ。事故当初はB1B2は朝昼100mgずつだけ飲んでいたが、最近は各100mgを1日4回は飲んでいる。要は就寝前に100mg飲めば効くのだが、最近は体内のB1B2の量が少ない状態が続くとがんなどのリスクがあがるのではないかと思い、1日4回飲むようになった。ビタミンB1B2のサプリはナウフーズなどから出ていて100mg x 100錠で800円程度と安い。これがビタミンB1B2ではなくもっと特殊で高級なビタミンを要求する身体にならなくてよかった。もしくはB1B2でもさらに高用量を必要とした場合、出費が大変なことになっていただろう。ビタミンB2はどのメーカーのものでも効果があったが、ビタミンB1は今のところナウフーズのものしか効果がない。また、ベンフォチアミンというタイプのビタミンB1も効果がなかった。
以上のような症状や対処法に関して医者(内科医)に話したところ、私ではわからない、大学などで生化学を研究している人たちなら、代謝や補酵素やATP回路云々についてわかるかもしれない、と言っていた。覚醒剤などの薬物依存ではないので、そういったセンターなどは役に立たない。
異常を起こした食べ物、サプリ、薬
この謎の不眠の問題点は、B1B2を飲んでいたとしても、特定の食べ物や薬を摂ると眠れなくなることだ。その際はビタミンB1B2を大量に飲んでも効かず、デパケンRも効かない。摂るのをやめれば即日で眠れるようになるものもあれば、摂るのをやめてから眠れるようになるまで2週間~1ヶ月近くかかるものもある。もし俺が今の体質になっていなければ、特定の食べ物や薬を摂取しても不眠の症状は出ることはなかったはずだ。以下に、摂取すると不眠症状が出る食べ物や薬を羅列した(新しいものが下に来るように書いた)。
BCAA
俺は2020年に筋トレにハマり、週4~5日ジムに行ってハードな筋トレをしていた。その関係で年の暮れにBCAAをパウダーを規定の1スクープ摂ってみたところ、即座に不眠の症状が出た。飲むのをやめたら即日で症状は収まった。EAAでどうなるかは摂ったことがないのでわからないが、俺の場合アミノ酸を直接摂るのはやめたほうがいいだろう。
ノコギリヤシ
2021年にハゲ予防のためにノコギリヤシのサプリを飲んだところ即日で不眠の症状が出た。他には胃の強い不快感、食欲不振、性欲喪失の症状があった。これも飲むのをやめたら即日眠れるようになった。ノコギリヤシのサプリは葉っぱではなく種子のような果実から出来ていて、血液の凝固を弱める作用もあるらしく、その2つの点で後述の亜麻仁油(オメガ3)との共通する。俺の幻覚剤後遺症は種子や血液と何らかの関係がありそうだ。
ビタミンA
2021年暮れにiHerbで買ったビタミンAのサプリ(一錠10,000IU)を数日間摂ったところ、不眠症状が出た。飲むのをやめたら数日で眠れるようになった。何錠飲んだかは忘れたが、体内でビタミンAが過剰になったのかもしれない。後述の豚レバー(100gに13,000μg近いビタミンAを含有している)でも眠れなくなったので、幻覚剤以降体内のビタミンAの上限量が下がった可能性がある。また人は睡眠時に多少脳圧が上がるらしいが、ビタミンAの過剰症の中に脳圧亢進というものがあるので脳圧との関係も考えられる。
オメガ3(亜麻仁油、えごま油)
2022年にオメガ3の油が健康にいいと聞いて、スーパーで買ってきた亜麻仁油やえごま油を朝3~5g飲んだところ、その日から不眠の症状が出た。飲むのをやめたら即日症状は収まった。その時は他には、傷ができたときに血が止まらないという症状もあった。亜麻仁油やえごま油とビタミンEと同時に摂取したときは不眠の症状に加えて朝起きたときに手足の先端が張っている感じや疼痛があり、末端の血管が切れそうな感じがしてとても怖い思いをした。心房細動のような違和感もあったので、その時ベンチプレスなどいきむ行動をしていたら脳出血などを起こしていたかもしれない。ビタミンEを単体で摂った場合不眠にはらないが、手足の疼痛や血管が切れそうな感覚はあるのでやはり合わない。
亜麻仁油かえごま油は後述の2020年のハードな筋トレ時も飲んでいたが、その時は他にも大量の食事をしていたからか不眠症状は出なかった。最近になってPUFAの概念を知り、オメガ3油が体に悪いということを知ったので、亜麻仁油やえごま油はもちろんナッツや魚などをも極力食べないようにしている。
ビタミンB6活性型(P5P)
2023年11月に、さらによく眠れたり不安を抱きにくくなるサプリはないかと思い、iHerbで注文した活性型ビタミンB6(通称P5P)を購入し20mgを2カプセル飲んだ頃不眠の症状が出た。症状が収まるまで約10日かかり、また一生治らないのではないかと不安になった。調べると、P5Pの半減期は約1ヶ月とかなり長く、海外のフォーラムでは不眠の症状が出た人もいた。活性型B6は通常のB6から体内で少しだけ生成されるもので、そんなものを直接摂るというのはかなり危険な行為だとわかった。
漢方薬全般(五苓散、半夏厚朴湯、当帰芍薬散など)
2024年4月、オフィスで働いていて低気圧の日のだるさや眠気に悩まされていた俺は『テイラック』という小林製薬の漢方(商品名はテイラックだが実際は五苓散という漢方)を薬局で買って飲み始めた。時系列をメモしていたので簡単に書くと、2月1日に五苓散を毎日規定の量より多めに飲み始め、7日に飲むのをやめた。8日に異常なほど鼻が通るという症状と、不眠の症状が出始めた。10日にセルフEAT(俺は上咽頭炎・後鼻漏を患っており、2022年夏に仙台の堀田修クリニックを受診して塩化亜鉛を処方してもらい、家でセルフEATという塩化亜鉛を長い綿棒につけて鼻から入れて上咽頭をつつくという治療をしている)をすると、おびただしい量の血がついて驚いた。11日にはパニック発作や、寝る際に悪寒、手足が冷たい、上半身が寒い、入眠時に鼻が異常に通るなどの症状が出た。当時俺はそれらの症状に強い不安を覚え、東洋医学的に血が足りないのだと自己判断して豚レバーを3日間で300g摂ったところ、さらに不眠が長引くこととなり、結局21日頃に眠れるようになった。途中で豚レバーを摂ってしまったので、どこまでが五苓散による不眠ででどこまでが豚レバーによる不眠なのかわからない。
このときの特異な点は『異常なほど鼻が通った』『悪寒』『動悸、不安、パニック』などの点だ。これらは時系列的にも豚レバーではなく漢方が原因で、漢方に含まれる特定の生薬が俺の体質反応して起こったものだと思われる。例えば俺はその後、悪夢を減らすとか、身体を温めて鼻炎や乾燥肌や唇の乾燥などを改善したいと思い、麦門冬湯、当帰芍薬散、半夏厚朴湯などの漢方も試したが、すべて即日不眠が出て、それらのどれだったかは忘れたが悪寒と、不安や鬱のような症状も出た。超乾燥体質で、浮腫みを経験したことがない俺にとってブクリョウやタクシャ(五苓散や半夏厚朴湯に含まれる)などのむくみをとる生薬は身体に合わず、異常な鼻の通りや不安を起こす可能性がある。幻覚剤後遺症がなければおそらく漢方による不眠症状は出なかったはずだ(事故以前に葛根湯や藿香正気散を飲んだことがあるが何の症状も出なかった)が、鼻に関する症状は別問題かもしれない。いずれにしても今はほぼすべての漢方が身体に合わなくなっているようなので、病院で漢方を処方されそうなときは断り、問診票にも薬アレルギーの欄に漢方を書いている。
豚レバー
上述のように2024年2月に五苓散を飲んで不眠になった際に豚レバー300gを食べたことでも不眠が出た。ビタミンAのサプリで不眠になったように、豚レバーに多量に含まれるビタミンAが俺の身体に反応したのだと思うが、実際のところはわからない(不眠の症状が出ているときに血液検査でビタミンAの数値を計ってもらったが、正常の範囲内だった)。それより前に鶏レバー(ビタミンA含有量は豚レバーと同じくらい)を週100g摂っていたことがあったが何も起こらなかったので、おそらく週に300g以上などの過剰な摂取で症状が出る可能性が高い。最近もビタミンAのためにたまに50gだけ鶏レバーを食べることがあるが、一切摂らないほうがいいかもしれない。
ドリエル
2024年8月に、旅行前にちゃんと眠るために薬局でドリエルを買って飲んだところ、眠剤なのにむしろ不眠の症状が出た。症状が収まるまでは即日だったが、眠りに落ちる直前の感覚は通常よりひどく、動悸がして怖かった。これ以降、ちゃんと病院でベルソムラやデエビゴを処方してもらって飲むようにしている。
豆類
2024年9月4日、ベジタリアンになろうとして業務スーパーで冷凍のそら豆、ひよこ豆、グリーンピースを買ってきて、1週間でそれぞれ平均300g程度食べた。すると9日に右耳の拍動性耳鳴りが始まり、10日には不眠の症状が出始めた。渦中にいるときは豆が原因とは確定していなかったから「事故から5年断ち、ついに幻覚剤後遺症が進行したのではないか」「ついにB1B2が効かなくなったのではないか」と不安とパニックに見舞われた。拍動性耳鳴りは脳腫瘍が原因の場合もあるということで、この時やっと事故以来初めて脳のMRIを撮りに行ったが、結果は異常なしだった。16日に上述の豆類を食べるのをやめたら、18日には耳鳴りは治った。
そら豆とひよこ豆とグリーンピース(えんどう豆)のどれが反応していたのかはわからない。B1B2を飲んでいる限りベルソムラやデエビゴなどの眠剤が効いたので、夜寝るときは眠剤に頼っていたが、問題は昼寝だった。2時間の昼寝の際に、効くまで1時間半かかる眠剤を飲むわけにもいかず「俺はこのまま夜はずっと眠剤だよりで、昼寝は出来ない体になったのか」と絶望した。その間はあまりに不安でChatGPT 4oに課金し徹底的に相談していた。これまでの幻覚剤事故の経緯や問題を起こした食べ物やソラマメ中毒(グルコース-6-リン酸脱水素酵素欠損症)など、あらゆることを相談したのでここには書ききれないが、話しているだけでだいぶ気が楽になった。
結局、眠れるようになったのは10月8日頃で、豆をやめたのが9月16日なので、症状が収まるまで3週間近くかかったことになる(10月上旬に食べたベジタブルカレーに入っていた赤えんどう豆に反応したので、不眠の期間は延長されたと思う)。8月から飲んでいたピープロテイン(えんどう豆プロテイン)は問題なかったので、ある期間の中で少量の摂取なら体内の上限を超えず、症状は出ないのかもしれない。いずれにしても、なんで豆がここまで俺の幻覚剤後遺症に反応するのかはあまりに謎だ。身体から抜けるまでレバーでも10日程度だったものが、豆は3週間近くもかかったのも怖い。豆が反応すると言っても、小豆と大豆は食べられるのが救われている。そら豆やえんどう豆を一生食べられないのは困らないが納豆、味噌、醤油は困る。俺は上咽頭炎・後鼻漏のためになた豆粒というサプリを昔からたまに飲んでいたのだが、それも反応することがわかったので今後は飲めない。この頃治療法を探すうちにPUFAについて知り、幻覚剤後遺症に関係なく豆が体に悪いとわかったので、怪我の功名もあったと言える。
ロゼレム、デパケン+デエビゴ
豆類で不眠になっている最中に、ロゼレムを処方してもらって飲んだが合わず、むしろ不眠になった。近いタイミングでデパケンとデエビゴを同時に飲んだが、それも不眠や動悸を起こした。単体では問題なくても組み合わせると症状が出るケースもあるのかもしれない。
ナイアシンアミド
豆での不眠が治ってすぐの10月11日、PUFAフリーの考え方ではナイアシンアミドのサプリは糖代謝を上げる、と聞き、初めてナイアシンアミドのサプリを摂ってみたところ(1日200~300mgを約5日)、15日に胃もたれを感じて何を食べても美味しくなく、不安感や悪寒のような症状も出た。原因はナイアシンアミドで間違いなかったので17日に飲むのをやめたら、1週間ほどで体調は戻った。しかし11月4日に通常のナイアシン400mgを飲んだらフラッシュせず、胃もたれ(特に寝起きがひどい)が2週間も続いた。ナイアシンアミドもP5Pと同じで、体内で生成されるもの直接摂るとよくないという例だと思う(これも他のもの同様、幻覚剤後遺症になっていなければ不調は出なかったのかもしれないが)。俺は幻覚剤以降ナイアシンを一回400~500mgくらい飲んでフラッシュするのが好きだったのだが、今は体内にナイアシンアミドが多すぎるようで、ナイアシンを飲んでもフラッシュせず胃もたれになるだけのようだ。次にナイアシンを飲むのは、ナイアシンアミドが完全に抜けた3ヶ月後くらいにしようと思っている。これがきっかけで、ビタミンB群サプリに含まれているナイアシンはフラッシュするナイアシンではなくナイアシンアミドだということを知ったので、B群サプリも極力摂らなくなった。
かぼちゃ
豆の件以降食べるものには注意していたが、2024年12月11日と12日に蒸しかぼちゃを食べたところ不眠の症状と、漢方のときのように入眠時に鼻が異常に通るという症状と、例のカーッとした感覚によって中途覚醒するという初めての症状が出た。鼻が通るのは自律神経的に身体が睡眠に移行しているときのはずなので、やはり脳だけが覚醒しているような状態だったと思われる。豆のときと同じく眠剤は効いて、12月25日にやっと眠剤無しで昼寝ができるようになったものの夜は眠剤が必要で、30日~1日にかけてまた昼寝ができない状態になり、最終的に1月7日にやっと夜も眠剤なしで眠れるようになった。これまでで最も長引き、カーっの感覚で中途覚醒するという症状も初めてだったので、後遺症がついに進行したのかと不安になった。2024年10月7日と8日(豆による不眠の治りかけの時)にかぼちゃを何100gか食べた際は大丈夫だったので、今回は原因がよくわからない。とりあえずかぼちゃは豆とは別枠の成分の可能性が高い。10月7日と8日の分ではかぼちゃの特定の成分が体内の上限は超えなかったものの、何ヶ月も身体に残っていて(確か11月も少しかぼちゃを食べた)、12月11日と12日に食べた分で上限を超えたという感じかもしれない。
食べたのはすべて普通の南京だが、ペポカボチャという品種は前立腺などに効くらしく、以前問題を起こしたノコギリヤシと共通の成分が含まれている可能性もある。また、豆は種子の一種らしく、種子毒というものがあって体に悪いとされているので今後種子に関係するものや種子が目立つ野菜などは食べないことにする。意外にもナッツは問題ないが、PUFAフリーの観点から食べないようにしている。
ピーマン
種子に関係するものは食べないよう注意していたが、2025年1月半ばに網焼き器を買いピーマンをいくつか焼いて食べたところ例の不眠になった。翌々日くらいには眠剤無しで眠れたので、ピーマンはかぼちゃとは比較にならないほど抜けるのが早かったということになる。ピーマンはかぼちゃと見た目も似ているし同じ果菜類なので、やはり種が特徴的な野菜は食べないほうがいいらしい。パプリカはそこそこ好きなので食べられなくなるのは残念だ。かなり前にパプリカを食べたときは体内の上限を超えなかったのか不眠にはならなかったので、体内の上限を超えない範囲でたまになら食べてもいいかもしれない。
割ったベルソムラ
俺は極力眠剤や向精神薬を飲みたくないので、ベルソムラを飲むときは10mgのものをピルカッターで半分に割って5mgにして服用し、残りの半分は密閉容器に保管して後日使っていた。最近(2025年に入ってから)、割って2日以上経ったものを使うと後遺症不眠を引き起こすことがあることに気づいた。翌日に使ったとしても後遺症不眠が出ることがある。気づかずに湿った手で触っていたりすると薬の作用が変質するのかもしれない。もったいないが、ベルソムラの説明にあるように半分に割った場合は残りの半分は破棄したほうがいいようだ。
ちなみに俺はベルソムラはすごく体に合っていて、翌日に残ることもない。基本的には5mgで効くが、旅行の前日など確実に長時間眠りたいときは10mg飲む。一方でデエビゴは翌日に残ってパフォーマンスが下がるので、眠剤はベルソムラだけ使っている。
しょうが
2025年1月半ばに右の扁桃腺に炎症を起こし、熱や声枯れはなかったものの扁桃リンパが約7週間腫れた。最後のほうは3日間ほど寝ているときにひどく腫れて痛み、後遺症不眠の症状も出たので、細菌感染などではなく幻覚剤後遺症によってリンパ腺がおかしくなったんじゃないかと不安になった(結局その後すぐにリンパ腺も治った)。その不眠が出る二日前にIKEAのオーガニックジンジャーエールという生姜汁が10%入ったジュースを飲んだのがまずかったのかもしれない。量や品種の問題なのか、これまで寿司屋で食べた生姜では後遺症不眠にはならなかった。しょうがは上述の豆や種子とは関係なさそうなので大丈夫だと思っていたが、品種によっては反応するかも知れないので今後は極力避けようと思う。
カレー(ターメリック、クミン)
2025年3月半ば、5日間ほぼ毎食カレーを食べていたら後遺症不眠が出た。最初は何が原因かわからず少し焦ったが、おそらくカレー粉だろうということがわかった。食べるのをやめてから3日くらいで眠れるようになった。カレー粉に含まれるターメリック(和名はウコン)は生姜にかなり似ているし、調べるとターメリックには血液凝固を弱める作用があるようで、これまでに反応した亜麻仁油やノコギリヤシとも共通する。クミンのスパイスを単体で入れても反応したので、とにかくスパイスは摂らないに越したことがないとわかった。クミンに関しては摂ると眠くなる上に後遺症不眠で眠りに落ちれなくなるので最悪だ。
カレーはこの5年間結構な頻度で食べていたが後遺症不眠が出たのはこれが初めてだった。さすがに5日連続はなかったので、体内の閾値を超えたのだろう。2年前にはメープロイというメーカーのイエローカレーペーストを使って毎晩イエローカレーを食べていたが、それらのスパイスの含有量が少ないからか問題はなかった。今回はカレー粉の含有量が多いフレークタイプのルーを使ったのも原因の一つだと思う。
これがきっかけで市販のルーやカレー粉を使うのはやめた。海外の動画を調べると、幻覚剤後遺症とは関係なしにターメリックに含まれるクルクミンは危険という情報も出てくる。クミンにはクルクミンは入ってないので、特定の成分というより要は種子系に反応するのだろう。少量摂るくらいなら大丈夫そうなので、たまにカレーは食べると思う。
生魚(サーモン)
2024年大晦日に寿司を食べ、その日の晩から3日日ほど後遺症不眠になり、2月半ばにも寿司を食べて同様の状態になった。当時はまさか寿司が原因とは思わなかったが、4月半ばにサーモンの刺身を80g食べて後遺症不眠になったことから原因の一つはサーモンだとわかった。この5年間何度も寿司や刺し身を食べてきたが後遺症に反応しなかったので、ついに後遺症が進行したようだ。思えば2020年に亜麻仁油を飲んでも後遺症不眠が出なかったのにその後数年して飲むと出るようになったのも、生姜、ターメリック、クミンに反応するようになったのも、進行したという証拠だろう。2024年の春夏頃は刺身を食べまくってもなんともなかったので、9月に豆で1ヶ月近く後遺症不眠になったことが体に変化を起こしたのかもしれない。
生魚のPUFAに反応しているのかと思ったが、PUFAはごま油や米油などにも含まれていてそれには反応しないのでPUFAというより魚特有の成分に反応している可能性が高い。またサーモンを摂るとクミンの時と同様、眠くなるのにカーっとなって眠れないという状態になる。クミンのときは少量の摂取で2週間くらいベルソムラなしでは眠れなかったが、今のところサーモンの場合は最長3日で症状は収まる。だが場合によってはベルソムラを飲んでも入眠しづらかったり中途覚醒することもある。1月半ばにサーモンを食べたときは直後に大量の肉を食べて中和されたのか、その日の晩ではなく翌日に少し後遺症不眠が出ただけだった。サーモンでの後遺症不眠は他の反応する物質と違って変則的なようだ。
生魚は後遺症の問題がなかったとしてもPUFAフリーの関係で極力摂ることを避けていたが、一切食べられないのは少しつらい。数日間後遺症不眠が出ることを覚悟でたまに食べようかとも思ったが体に負担が大きそうなので、反応しない魚介類を探して食べようと思う。
法則性なし
現時点まででこれほどの食べ物や薬に反応したわけだが、法則性のようなものは全くわからない。幻覚剤事故によって俺の身体が特定の酵素を分解できなくなったという可能性は高いが、それがなんという名前なのかはわからない。MAOIは胃に関係するし、上述の食べ物も多くは胃もたれという症状が出たので、胃に存在する受容体とかそういうものが壊れた可能性もある。ChatGPT曰く、共通性は見出せないが、幻覚剤事故以降、神経伝達物質や代謝の変化に非常に敏感になっているのではという回答だった。
今後、食べたことのない食べ物や異国の料理などを食べるときは細心の注意を払おうと思う。豆やかぼちゃやレバーくらい一生食べられなくても困らない。これがもし白米、卵、肉あたりに反応する体になっていたら厄介だったので、その点は救われていると思う。また、これだけいろんなものに反応し、毎回「もう二度と元に戻らないんじゃないか」「一生まともに眠れないんじゃないか」と不安になってきたが、今は食べ物くらいではこれ以上不可逆的に身体が壊れることはないと思い始めた。幻覚剤事故のときのように血圧180脈180のような状態にでもならない限り、そう簡単に身体は壊れないと思う。
追記:2025年時点での結論
この5年間色々な食物に反応してきて、反応する物質の傾向が掴めてきた。それに伴って、俺の体がどう変わったのかもある程度推測できた。主に以下の3つのどれかに当てはまる物質は後遺症不眠を引き起こすようだ。
・種子、根茎類(そら豆、えんどう豆、ひよこ豆、ノコギリヤシ、漢方、スパイス類、かぼちゃ、ピーマン、亜麻仁油・えごま油、生姜、ターメリック、クミン)
・肝臓での代謝負荷が高いもの(特定の処方薬、豚レバー、BCAA、活性型ビタミンB6)
・血液凝固を弱めるもの(ノコギリヤシ、亜麻仁油・えごま油、ターメリック)
なぜこれらの要素を持つものに反応するのかというと、Grok曰くやはり俺はモノアミン酵素吸収阻害剤とチラミンによる事故によって、胃腸で特定の『酵素』の生成が永久的に減ってしまった可能性が高いからとのこと。種子類に反応するのは種子に含まれる防御化合物の類を処理する腸内プロテアーゼという酵素が減ったからで、代謝負荷の高いものに反応するのは肝臓CYP酵素が減ったからという可能性が高いようだ。血液凝固を弱めるものに反応する理由はわからないが、今のところ反応した血液凝固を弱めるものも植物関連のものなので、要は動物系より植物系のほうが体に合わなくなったのは間違いない。普段ビタミンB1B2が効く理由はやはり謎だ。
5年経ってAIにも相談できるようになり、医者よりも的確な推測をしてくれるので助かっている。問題のある物質を取ってもこれ以上不可逆的に壊れる可能性は低く、ただ代謝に時間がかかって数日~数週間眠れなくなるだけだが、その間不快なので今後も新しい食べ物を食べるときは注意する。問題は薬で、なぜベルソムラは飲めてロゼレムやドリエルには反応したのかはあまりに複雑でわからない。今後絶対に特定の薬を飲まないと治らない病気になると厄介だ。なのでそもそも病気にならないように人一倍気をつける必要がある。
異常を起こさなかった物質、病気など
以下に幻覚剤後遺症に反応しなかった食べ物や病気を羅列した。
一般的な食品、サプリ、眠剤
幸い、白米、卵、肉(レバー以外)、納豆、玉ねぎなど普通の食べ物はすべて問題なく食べられる。体に悪いとされている小麦や牛乳も、肌がカサカサしたり腹が緩くなったりなどの一般的な悪影響はあっても幻覚剤後遺症には反応しない。添加物にも反応したことはない。サプリもほとんどのものは問題なく摂取できるし、ベルソムラという眠剤も問題なく飲めて効果も出る。コーヒーも飲めるが翌日の胃の不調などが不快なので飲まないようにしている。
酒
意外にも酒には反応しなかった。幻覚剤事故のあと11月は飲みまくっていたが、その後は400日近く禁酒をしていた。恐る恐る再開したところ、醸造酒でも蒸留酒でも普通に飲めて酔っぱらえて、不眠なども出なかった。ただ、事故直後はビールを飲んだ後ひどい不安が出た。蒸留酒では出なかったので、醸造酒の複雑な糖やビタミンB1B2による糖代謝などが関係しそうだが、今はビールを飲んでも不安感も不眠も出ないので検証はできない。今は単純に翌日に響くのが嫌なので酒を飲むことはほとんどない。
激しい筋トレと暴食
2020年週4ジムに行ってハードに筋トレし体重を増やすため1日5食以上食べ、体重が10kg増加し血液検査では5項目ほど異常が出たが、ビタミンB1B2を飲んでいる限り睡眠には影響はなかった。この頃にも毎朝亜麻仁油かえごま油を3~5g飲んでいたが、他に食べているものが多すぎて打ち消されたのか不眠の症状は出なかった。代謝がおかしくなっている可能性がある以上、爆食はガンなどのリスクを高めそうなので、今は筋トレをしていても無理に多く食べるということはしていない。
合成カンナビノイド(THCo+HHCo)
2023年2月にある女性にCBDだと言われて合成カンナビノイドのリキッド(THCo+HHCo、当時ギリギリ合法)を渡され、軽い気持ちで10パフも服用し、大変なトリップになった。トリップ内容はここには書かないが、壮絶だった。しかし普通に眠れて、翌日にも何も残らず、現在まで何の問題も起こっていない。合成カンナビノイドをたった1パフしただけで体調不良が何年も続いている人もいる中ついていたと思う。CBDだと安易に信じて10パフもしたというのは本当に安易で愚かすぎる。幻覚剤後遺症の身体で吸って何もなかったことは奇跡だが、絶対に3度目はない、と思っている。次なにかの薬物をやったら、俺の身体は完全に壊れるだろう。
コロナ
2023年11月にコロナと思われる症状が出た(検査していないので実際にはただの風邪かもしれない)が、幻覚剤後遺症には反応しなかった。咳止め、解熱剤も幻覚剤後遺症には反応しないのが助かっている。
性病(尿道炎、結膜炎)
2023年12月に諸事情で性病になったが、幻覚剤後遺症には反応せず、抗生物質も問題なく服用できた。
今後 根治させる方法、様々な病気のリスク
今後だが、まず上述のように食べたことのない食べ物やサプリや薬に注意するということは絶対だ。コロナワクチンなんてもってのほかだ。

俺の幻覚剤後遺症を根治させる方法があるのかどうかだが、俺はビジュアルスノウもフラッシュバックも一生治らないと思っている。同じように、この謎の不眠も一生治らないはずだ。治すための薬があるとも思えないし、薬を飲んだところでどうやって治っていくのかも想像がつかない。治るの定義は『B1B2を飲まなくても眠れるようになる』『上述の食べ物などを食べられるようになる』ということだと思うが、別にそういう状態を必要ともしていない。ただ、この代謝異常のような身体になっていることで、将来的にがんなどあらゆる病気のリスクが上がっている気はするので、それを抑えるものがあるなら知りたい。
俺が将来的に恐れていることは『後遺症の悪化(B1B2の必要量の増加など)』『がんなどの疾病のリスク』『全身麻酔が必要な病気や怪我』あたりだ。症状が悪化して、例えばB1B2を飲んでも眠れない、眠剤も効かない、全く眠れない、となったら最悪だ。疾病のリスクについては、仮にがんが『(俺にとっての豆類や漢方のような)眠れなくなる物質のような働き』をするとしたら、がんが身体の中にある時点で常に眠れないということになるので恐ろしい。全身麻酔もリスクであり俺の場合そのまま麻酔から覚めずに死ぬ可能性があると思っているので、全身麻酔が必要な病気や怪我をしても全身麻酔を避ける選択をすると思う。つまりいずれにしても病気をしないことに努めるしかない。なにか大きな病気になる前に海外のフォーラムなどの人々に英語でこの症状のことを相談し情報を集めるべきだとは思うが、世界中探しても解決できる医者はいないだろうと思うとあまりやる気がでない。
事故当初から現在にかけていろんな食べ物に反応してその度に不安になってきたが、結局5年間も症状は進行していないわけだし、今後もずっとこの調子なのではないかとある程度楽観的に考えている部分もある。できるだけ健康的な食生活をして、それでも症状が進行したり病気になったら、これまでの経験を元にその時対処するしかない。

おまけ『サイケデリック後遺症』
俺が中学の時から大好きなSyrup16gというバンドに『サイケデリック後遺症』という曲がある。歌詞の内容は虹が見えたことや子供返り・幼児退行のことを歌っている。虹やカラフルな模様はLSDを始めとする幻覚剤の作用として有名だし、子供返りに関してもアヤワスカなどの幻覚剤の作用として知られている。作詞作曲・ボーカルである五十嵐隆氏は幻覚剤の経験があるのだろうか。以下に曲の動画を貼ったので、興味がある人は聴いてみてほしい。
子供に還る
君が微笑む
君が欲しいとせがむサイケデリック後遺症 / Syrup16g
あの日飾った
特別な虹を
サイケデリックな後遺症と
呼ぶのでしょうサイケデリック後遺症 / Syrup16g
まとめ
かなり長い記事になったが、読んでくれてありがとう。日本は海外に比べて薬物の流通が少ないので、薬物の後遺症について情報を得るのは難しい。俺も事故当時かなりいろんなワードでTwitter検索などをしたが、同じような状況の人が全然おらず不安になっていた。幻覚剤で事故った人の多くは死ぬことが多いので、俺と同じような症状の人はまず居ないだろうと思う。海外の人に見つけてもらうために、気が向いたらこの記事の一部を英訳してフォーラムなどに投稿しようと思っている。
もし俺と同じような症状の人がいたらメッセージをくれれば対応する。また今後は問題のある食べ物や薬を摂取しないよう注意するが、もし摂取してしまった場合はまたこの記事に追記する。